最近、本を読む本 (講談社学術文庫)を読んだり、CourseraのLearning How to Learnというコースを受講してみたり、何を学ぶかということから一歩引いて、どうすれば効果的に学ぶことができるかということを学んでいます。
読了した『SOFT SKILLS』というソフトウェア開発者向けに書かれた本の中でも、勉強法について書かれている章があって参考になったので紹介したいと思います。
本全体の僕のレビューは別記事に書いてあるので、そちらも読んでいただけると嬉しいです。
10ステップで学ぶ
著者は学習のステップを10段階に分けて実行するように勧めています。ステップ1〜6は1度限り実行し、7〜10は繰り返し実行します。
以下、デジタル写真の撮り方を学ぶことを例に取りながら、1ステップずつ見ていきます。
1度限りのステップ
ステップ1:全体像をつかむ
デジタル写真でいえばブログポストや記事を流し読みする段階です。
学びたいテーマについての基本的な調査を行います。時間をかけすぎないことが重要です。
ステップ2:スコープを決める
ポートレート写真の撮り方を知りたいというようにスコープを決めます。
前のステップで得た情報を使い、小さい分野に焦点を絞り込んでいきます。
ステップ3:成功の基準を決める
すべての機能の使い方を身に付け、それらを説明でき、どのような理由でそれぞれを使うべきか理解できるようにします。
曖昧でなく、具体的な成果にまとめていきます。
ステップ4:参考資料を見つける
マニュアルだけで止まらないようにします。
クオリティは考えず、ブレインストーミングのようにできる限り多く集め、あとでフィルターにかけます。
ステップ5:学習プランを作る
ここまでで何を学ぶべきか、どのような順序で学んでいくべきかのアイデアが浮かぶはずです。
参考資料候補の本の目次を見て道筋の参考にします。
ステップ6:リソースをフィルターにかける
資料から選抜チームを作ります。
このステップ6までが1度限り実行するステップです。
繰り返すステップ
ステップ7:使い始められるようにする方法を学ぶ
様々な光源とその効果を自分で試せるところまで、光のモジュールについて学びます。
マニュアルを読んで少し遊び、マニュアルに戻ってきてしっかり読みます。
ステップ8:遊び回る
外でカメラの露出などを調節したり、条件の異なる場所で撮影したりします。
遊びながら疑問を生み出し、参考資料によりそれらを解決します。
ステップ9:役に立つことができるところまで学ぶ
光に関しての疑問に対して参考資料から答えを探します。
成功基準に向かって前進するモジュールでなければなりません。
ステップ10:教える
異なる光源とそれが写真に与える影響の具体例を示す簡単なYouTube動画を作ります。
ほかの何をしてもこのステップを省略してはなりません。
感想
厳密にこの10ステップに従う必要は無いと著者は書いています。やはり最後に大事になるのは自分に一番合った方法を自分で見つけるということなんだと思います。
僕は本を読む時に最初から最後まで隈なく読み通してしまうタイプなので(そして内容の6割以上を忘れてしまう)、目的から逆算してスコープを絞るこのやり方をこれから参考にしてみようと思いました。
また、教えるということを絶対に省略してはならないということも印象的でした。僕がこのブログ記事を書いているのは、学習方法について短くまとめるて紹介することで、自分の中に定着させるということの実践でもあります。
『SOFT SKILLS』、おすすめです
他にも様々なアドバイスが満載の『SOFT SKILLS』、おすすめです(Kindle版もあります)。繰り返しになりますが、僕が書いた紹介記事も参考にどうぞ。

- 作者: ジョン・ソンメズ
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2016/06/02
- メディア: Kindle版
- この商品を含むブログを見る